マレーシア不動産の魅力、リスクと注意点
弊社では、2007年よりマレーシア不動産を扱い不動産に関わるトラブルも多く見て来ました。マレーシア不動産のリスクと注意点をまとめますと以下の通りになります。是非参考にして下さい。
マレーシアの開発会社は、買主の購入代金を工事費用の一時に充て込んだ資金計画をしてい所もあり、物件販売が遅い、開発母体の資金が潤沢で無いと工事が途中で頓挫したり、大幅に遅れるリスクがあります。この様なケースは最近は稀になっていますが、中小の開発会社の物件を購入するとこのリスクもある件は知るべきです。やはり上場企業とか現地で信頼高い開発会社の物件がお勧めです。
マレーシアの物件の仕上げはやはり日本の様に完璧とは行きません。最近は工事施工能力も改善はしていますが、日本と比べれば未だ不具合は多いと言えます。新築物件の完成時にしっかり不具合を確認し、瑕疵担保期間中に開発会社に修理を頼むべきです。それをしないと入居後にかなり修理費が嵩むケースもあります。また古い中古物件を購入した場合は、修理費用はかなり掛かると考えた方が良いでしょう。(通常中古物件は現状引渡しです)
マレーシアでは新築物件の瑕疵担保期間は引渡しから通常2年です。新戸物件(既に完成した物件を開発会社から購入のケース)の場合、瑕疵担保期間は3ヶ月程度が多く、引渡し時にしっかり不具合確認をすべきです。
日本人が購入出来る物件(通常RM100万=約2700万円以上)は現地ではかなりの高級物件となります。その様な高級物件を賃貸するテナントの大半は外国人です。従って外国人(特に駐在員)に人気エリアや物件で無いと賃貸で苦労します。また投資で区分所有のコンドミニウムを持つ現地人富裕層は多く(特に都心)、投資家が多い物件だと賃貸で苦労するケースもあります。投資で物件購入する方はこの点を良く注意すべきです。
転売の対象(買主)は通常現地人となっています。従って現地人に人気の無いエリア、物件を購入した場合、転売が難しい、大幅に値段を下げるしかないリスクがあります。事実、現地事情を理解せず購入してしまい、後で転売に苦労している日本人購入者をかなり見受けます。
ホテルの部屋を購入し何年か家賃保証(中には買い取り保証)して販売している物件をかなり見受けますが、景気動向、競業ホテルの進出、コロナ禍等の天災等で、途中で家賃が払えなくなっているケースを多数見受けます。ホテルの部屋ですと長期賃貸物件に転用が出来ないケースが多く、ホテル運営が失敗すると身動きが取れなるなる可能性があります。マレーシアではホテルは既に過剰供給、乱立状態でホテル運用物件はまず避けた方が良いと思います。
マレーシア不動産が近年日本で人気を集めている事もあり、マレーシア不動産を紹介する日本ベースの企業も増えています。中には現地に何の基盤も無く、マレーシア不動産を扱う現地ライセンスも無いまま物件を紹介している会社もあります。そう言う会社を通じて物件購入した場合、買った後のフォロー(物件管理や転売サポート)をして貰えない事が一般的です。また日本ベースの業者の薦める物件ですと現地不動産事情に合わないケースも多々あり、購入後中々テナントが付かない、転売が難しい物件を購入された日本人オーナーもかなり見受けます。
中古物件を現地人から購入する場合、オーナーと称する人間の話を信じ代金を払ったら実はオーナーは別人だった、連名オーナーで他のオーナーが転売価格に合意して無かった、転売価格以上に銀行ローン担保が設定して有り登記が出来なかった等のトラブルもあります。契約を交わす際は必ず現地の弁護士を雇い権利、担保関係を明確にする事が重要です。