マレーシア基礎情報
マレーシアは2025年を目処に中進国家から先進国家入りが想定される発展著しい国です。若い人を中心に人口が増え、所得も毎年5%前後で増えています。そんなマレーシアで特に注目されている経済政策と都市、地区がのが、以下に纏めれます。
①クアラルンプール首都圏: グレーターKL計画
首都クアラルンプールをシンガポールの様な国際的な都市にしようと言う大胆な計画で、首都圏が発展する事が国全体の経済発展に大きく寄与すると言う考えに基いています。
2020年時点で首都圏の人口は約800万人で、毎年20万人以上人口が増えている状況が続いています。自然増以外にやはり地方から若い人が移住するケースが多くなっています。
グレーターKLの具体的な内容は、
1) 多国籍企業の誘致:
シンガポールや香港に比べまだ人件費、オフィス賃料が格段に安いクアラルンプールは、多国籍企業の取り大変魅力的な都市です。現地人は英語、中国語、マレー語等の多言語が出来る人材が多く、政府は多国籍企業のアジアの拠点をクアラルンプールに誘致する政策を積極的に進めており、効果を奏しています。
2) 鉄道網の整備:
上記の如く人口増加著しい首都圏では、鉄道網の整備が急ピッチで進められています。2016、17年で54の新駅が誕生し、2021年から2024年の間に更に61の新駅が出来ます。更に最近首都圏の環状線として更に30駅を作る計画も発表されました。
3) 金融特区のスタート:
マレーシアはイスラム金融の分野で世界の先端を走っており、それを生かしてクアラルンプール都心に国際金融特区(TRX)を設立し、国内外の金融機関を誘致しています。既に香港上海銀行や欧米の大手保険会社もTRXに移転を始めています。
②ジョホール・:イスカンダール経済特区
香港と深浅(中国本土)が経済的に一体化する事で、深浅が大きく発展したモデルを模範とし、シンガポールとジョホールが一体化する事によりジョホールを大きく発展させようと試みる経済政策が、イスカンダール計画です。
シンガポールの地下鉄がジョホール側に乗り入れする計画(RTS)も工事がスタートし、2026年末には開業予定です。開通すると最大30万人程度が毎日両国間を行き来出来る様になり、ジョホールに住みシンガポールに通う人が急増するであろうと思われます。
また第二大橋近くにメデイニと言う経済特区を設け、指定業種の企業がメデイニで起業した場合、大きな免税特典を出し国内外の企業の誘致を進めています。また広大な土地が必要な教育機関、遊園地、工場団地等の開発、誘致も進めており、着実に効果が出始めています。
③ペナン: マスター交通プラン
ペナンはビーチリゾートして長く知られていますが、それ以外に世界的半導体、コンピュータ関連企業が集中するハイテク工業都市でもあります。
ペナン島は対岸(半島側)のバターワースとの間に2つの長い橋で既に連結されおりが、今後はペナン島内で鉄道網(LRT)や新規高速道路、大型埋め立て、海底トンネル等の大規模な交通網や開発計画が発表されています。