マレーシア不動産の成功例、失敗例
弊社は2007年より日本の皆様にマレーシア不動産の魅力を伝え、居住用又は投資用で沢山の物件をご購入頂きました。都市はクアラルンプールが一番多くなっておりますが、ペナンやジョホールで購入頂いた方もかなり居られます。
過去10年を振り返り、成功例、失敗例をまとめ、経験からの教訓、成功のポイントを纏めてみたいと思います。
成功例: 住宅編 (コンドミニアム、戸建て)
① コンドミニアム (Aさん KL郊外: プトラジャヤのモール、ゴルフ場隣接の築3年中古コンドミニアム、3ベッド、140.8m²)
- 2010年 RM620,000 (約1,674万円、RM=27円) で投資用に購入。自己資金3割 (RM200,000=約540万円)、7割ローン利用。
- 保有期間中は賃料:RM3,500で銀行の返済と諸経費をカバー。
- 2014年 RM820,000 (約2,706万円、RM=33円) で転売。諸経費を差し引いて、リンギべースで、RM395,000の売却益。
- リンギベース: RM200,000の自己資金でRM350,000の売却益。
- 円ベースで: 540万円の自己資金で1,304万円の売却益。
※成功の理由
- モール完成前に安い値段で購入し、モール完成で上手くキャピタルゲインを得られた。賃貸は、開発会社が7%の家賃保証を提供し安定収入。
- 円高の時に投資し、円安の時に資金を回収。
- ローンを組み自己資金を抑えて効率的にキャピタルゲインを得られた。
② コンドミニアム (Bさん KL近郊: ワンウタマ地域の新築コンドミニアム、3ベッド、130m²)
- 2010年に居住用にRM370,000 (自己資金) で購入し、内装に約RM100,000を掛けて快適な自宅に。
- 2016年に帰国の為、RM750,000で転売。諸経費を除いてRM250,000の譲渡益。
※成功の理由
- 現地人に人気の地域、人気の物件を選択。転売先も現地人。
- 新築物件の安い時に投資、物件の地域が発展し価格が大幅に上昇。
- 投資家より実需層が多く転売も容易。
③ リンクハウス (Cさん、ペナン・スリタンジュン地域の連棟式戸建てを新築で購入、4ベッド、230m²)
- 2008年に投資用にRM730,000で購入し、2010年に完成してから賃貸。
- 毎月の家賃はRM3,500。
- 2014年にRM1,650,000で転売。諸経費を入れてRM820,000の譲渡益。
※成功の理由
- 新築物件を早い段階で安く購入出来た。
- 開発会社の総合力、ブランド力で物件の地域が現地の高級住宅地に発展した。
- 現地人富裕層に人気の物件で転売先はやはり現地人。
④ 戸建て (Dさん、クアラルンプール郊外: セテイアエコーシテイのセミデイタッチ・ハウス (2戸連棟式戸建て)、4部屋、280m²)
- 2009年に新築で開発会社から居住用にRM850,000で購入(ローン7割)。
- 内装にRM120,000掛けて家族で居住。2015年にRM1,900,000で転売。
- 諸経費を除いてRM850,000の譲渡益。
※成功の理由
- 新築物件を早い段階で安く購入した。
- 開発会社の総合力とブランド力で物件の地域が新しい町といて大きく発展。
- 緑や公園が多く居住性が高い物件で現地人に人気。転売先も現地人。
成功例: 商業物件編 (商業店舗)
① 区分所有の店舗 (Eさん、クアラルンプールの高級住宅、商業地域のモントキアラのモール内の商業店舗、105m²)
- 2008年に開発会社からRM847,350で現金購入。
- 2011年完成後人気レストランにRM5,500/月で賃貸開始。
- その後、賃料は毎年のように値上げし2015年にRM10,000/月に上昇。
- 2016年にRM2,700,000で転売。
※成功の理由
- 立地の良い大手開発会社の新規物件を開発会社より安く購入した。
- 開発会社の総合力で物件が入居するモールが現地富裕層や外国人に人気モールに発展。
- テナントのレストランの人気が高く売上げが伸び家賃も上げられた。レストランは定着すると中々退去しないと言うメリットもある。
失敗例: 住宅編 (コンドミニアム、戸建て)
① KL都心のコンドミニアム (Fさん、KLCC周辺のコンドミニアム、1ベッド、62m²、築2年の中古で購入)
- 2009年投資用にRM650,000で購入 (現金)。
- この物件は投資家が殆どで、沢山の物件が賃貸市場に出されている。賃貸が難しく、短期の中東からの旅行者中心のテナントになっている。
- 2016年時点の転売市場価格も購入価格程度で、譲渡益は見込めない。
- 仕上げも悪く水漏れ等の修理代もかなり発生している。
※失敗の理由
- 都心とはいえ一般的なコンドミニアムでモール隣接等の付加価値が無い。
- クアラルンプールの賃貸市場に関しては、都心のテナント数は限られ、供給が多い事もあり賃貸に苦労している物件が多い。投資物件としての選択を誤った。
- 投資家が多く賃貸に出している物件も多く、実際に住むオーナーは殆ど居ない。
② KL都心のコンドミニアム (Gさん、KL都心のゴルフ場隣の物件、2ベッド、93m²、新築のコンドを購入)
2014年に投資用にRM1,098,000で購入。都心でゴルフ場も見えて賃貸し易いと考えたが、実際は買い物や飲食には不便で、微妙に車のアクセスも不便で中々テナントが付かない。転売市場も余り強いとは言えず、現在の市場価格も購入価格程度で、キャピタルゲインは望めない。
③ 家賃保証付きホテル物件
KL、ペナン、マラッカ等でホテルの部屋を家賃保証付きで販売するプロジェクトがかなりあります。誰が家賃を保証するかが重要で、ホテル運営会社が保証する様な場合は家賃が滞納したりするケースがあります。ホテルの部屋は長期滞在に適しない、自己使用に適しない等で、ホテル運営を外した場合、ホテル以外の利用の選択肢が難しいと言えます。
失敗例: 商業物件編 (店舗、オフィス)
① 区分所有の店舗 (Hさん、クアラルンプールの郊外住宅地域の連棟式商業店舗、2階建て、330m²)
2010年に開発会社からRM1,598,000で現金購入。2013年完成後も中々テナントは付かない。隣接の店舗は殆ど倉庫代わりに利用される様になる。1年半過ぎにRM3,500/月で携帯電話販売会社に賃貸開始。テナントは途中で滞納始め、不通知で退去。電気代の未払いも発覚。2016年にRM1,180,000で転売。
※失敗の理由
- 商業用地としては余り良く無い立地の物件で、中小の開発会社から購入。
- 開発会社は売る事だけに集中し完成後の運営にはタッチせず。個人オーナーでは集客力あるテナントを集める事が出来なかった。
- 良いテナントが集まらない為、倉庫利用の様になり更に物件の価値が下がってしまった。